長久手 自然農
畑地での除草について。
ここ数年は田んぼが忙しすぎて畑の管理が全然できてないので偉そうなことは言えませんが、私達の理想としては
「選択的除草」
を行いたいと思っています。
今年のような殺人的暑さの中では、雑草の無い畑では水やりに追われる人達をよく見かけました。
そんな中、草を生やした私達の畑で生き残った野菜達を見せたかった、、、のですが作付け自体できていない所だらけでそういう事にはなりませんでした。
しかし「草があったほうがええな」と思った人も居なくはなかったでしょう。雑草は土地の乾燥を防ぎます。
作物の成長を阻害しない程度に雑草を管理すれば労力も軽減できます。
「雑草は作物の栄養を取る」
これは本当でしょうか?草むらの中でこぼれ種から出た野菜が大きく育っているのを見るとそうは思えません。
栽培作物が草に負ける、のまれることは有りますが、「栄養を取られている」とは思えません。実際に施した肥料から作物が吸い上げている肥料分は僅かであるという科学的なデ-タもあります。
ここでも「草嫌い」の問題が関係してくると思いますし、取った取られたというのは人間側の感情移入に過ぎないでしょう。「人間と同じで栄養を与えないと大きくならん」というのもよく聞きますが、人間と同じと言うならばろくに身体も動かさず飽食のかぎりを尽くして身体だけ大きくなった人間は健康的と言えるでしょうか?
まあこれも消費者ニ-ズに合わせた結果でもあり、社会全体の問題といえましょう。
除草の話に戻りましょう。アンチ自然農の意見も分かるには分かります。
プロではない人には自然農を放任・放置栽培だと勘違いしている人も多いからです。雑草を「管理」できていないのです。隣接したよその畑との境界だけはしっかり刈ることは最低限必要だと思います。ウチもここ数年はきちんとできてないので申し訳なく思っているし、作付けもできてないので非常に残念なことになっていますが。これでは周りに悪い印象を与えます。人手さえあれば美しい畑にできるのに。。。泣き言ですね(笑)。
叙情的な態度で自然農を始めたはいいが実際はそれほど畑にも向き合わず結果として作物も育たず無責任に放置、フェイドアウト、みたいな人も少なくはないんですよね。毎日汗水流してる農家さんからはそりゃ冷視されますわね。
「草はあるけど野菜は元気に育っとるな」
こういう印象を与えないといけないと思います。でないとずっと草刈れ草刈れ言われますよ私みたいに(泣)。
…まとまらない。雑草の価値としては以下のようなことが挙げられます。
・土壌の乾燥を防ぐ
・微生物の住み処になる
・害虫を捕食する虫や小動物の住み処になる
・刈った草、枯れた草は土に還り有機物、肥料分になる。人為的に発酵などさせ肥料も作れる
・野菜が見えにくくなり鳥害を防ぐ
デメリットは
・管理していないと作物の成長を阻害する
・「草嫌い」の人に悪印象を与える。
後者が最も大変ですが栽培自体と全く関係無いですね。
人間が一番難しいです。